老齢年金の繰上げは推奨できない
老齢年金の繰上げは、あまり推奨できません。
「老齢年金の繰上げ後に交通事故に遭ったが、障害年金は貰えないか」という問合せや、「障害年金のことを知らなかった。体の具合が悪いから繰上げしたのだが。繰上げを取消せないか」など、当事務所への問合せがたまにあります。
年金事務所で繰上げの手続きをするときに、注意点をいろいろ言われます。しかし、はたして、どの程度の人がその注意点を理解できているか、疑わしい限りです。繰上げの注意点はこちら(日本年金機構ホームページへ)
65歳になるまでは障害年金の権利は残ります。しかし、繰上げすると65歳に達したとみなされます。繰上げした後に、交通事故に遭っても障害年金はもらえません。繰上げ減額された老齢年金をもらうしかありません。
また、体の具合が悪いのに、障害年金を知らず、繰上げをしてしまった場合でも同様です(注.一部、障害認定日請求は可能な場合があります)。
繰上げしたいと思ったときは、安易に決断せず、できるだけ、障害年金の可能性、老齢厚生年金の障害者特例の可能性を専門家に相談したいところです。
当面の生活が苦しいから老齢年金を繰上げするという方は、一時的に少し楽になっても近い将来に生活が破たんするレベルになってしまうのではないでしょうか。65歳になるまでの期間はなんとか親類に借金してでも乗り切っていただきたいと思っています。特に女性は長生きします。繰上げは損なのです。
老齢年金は長生きのリスクに備える重要なものです。できれば繰下げを検討していただきたいところです。